* 腐女子向け発言満載 *
妄想咲き乱れる徒然日記。
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結婚式ネタ。







「蛍は派手なのがいい絶対。ゴンドラとか乗ってさ。ね、奏ちゃん」
「いや、蛍なら空中ブランコで登場だろ」
「ホントだ。それいいね、蛍そうしようっ」
「何で俺が自分の式でショーやんなきゃなんねえんだよ」

だったらおまえらも同じだぞ、と、蛍は大和と由紀也も巻き込んで鼻息を荒くする。

「マジックだのアクロバットだの動物に囲まれるだの」
「それ見たい!」
「奏、相手のいない奴らに酷なこと言ってやるな」
「だったらおまえは、どこぞの馬の骨と結婚してとっとと出てけよ」

自分だけは真っ当な結婚が出来るような顔をする大和に、蛍が吐き捨てる。

「式には是非呼ばないで。興味無いから」

由紀也が抑揚も無く続ける。

「でも実際すぐかもね。子供出来ちゃったりしてさ。愛の無い結婚生活とか最低だよ」

勝手に妄想して唾棄する伊吹。

「黙れ童貞ども」
「「「誰が童貞だ」」」


五月晴れのある日。
Firefly に所属する女性メンバーが結婚をした。
式の帰り、静かに走るリムジン内では、普段はしないような類いの話で盛り上がっていた。

「そういやさ、讃美歌の後の英語、あれなんて言ってたの」

蛍が誰ともなしに訊くと、由紀也が「紙貰っただろ」とネクタイを緩めながら返す。

「あれに和訳載ってんだろ」
「そんなん捨てた。あれ誰かひとり持ってりゃいいだろ」
「俺も大和も捨てたし、伊吹は無くしたし、奏さんは無くした伊吹に貸してあげて、それを伊吹がまた無くしてましたけど」
「なんだよそれ」

蛍が深く息を吐く。

「聖書の一文だよ。コリント人への第一の手紙、第十三章」

奏は小さく息を吸うと、流暢な英語で神父のそれを再現した。
空で言ってのけた奏に、蛍は口を一文字に結んで聞き入り、伊吹は目を丸くして頭上に疑問符を浮かべている。
大和は黙って奏を見やり、由紀也は窓枠に頬杖をついて、流れる景色に目をやりながら、柔らかな声に耳を傾けていた。

「って感じ?」
「奏ちゃんすごいっ」
「まあ、ざっくり言うと、愛を説いてるわけだよ。愛は寛容なものだとか、すべてを信じるものだとか、すべてを耐えるものだとか。で、最後に、愛は永遠だって決め台詞で終わり」
「決め台詞……」

蛍が呟く。
奏の言い様に、その場にいた四人がそれぞれに思い煩う。

「奏くんは、愛が永遠なんて思わないもんね」

蛍が胸に押し込めず、言葉にして放つ。

「だって人の命にだって限りあるのに」

永遠じゃないから価値があるんだよ、きっと。

奏の呟きと、ドアの開閉が重なった。いつの間にか、屋敷に到着していた。
滝川に引き出物の入った紙袋を渡しつつ、奏がリムジンを降りる。

「俺は絶対ずっとずっと好きでいるけどなあ……奏ちゃん待って〜」

伊吹もリムジンを降り、奏の元へ駆け出す。

「俺だってそうだ。奏くんがいるから生まれてきたんだから」

いつかわからせてやる、と蛍も走り出す。
続いて大和と由紀也が降り、背後でドアが閉まる。
奏を挟んで並んだ二人を見て、大和と由紀也の視線が、ちらと交わる。お互い舌打ちをして顔を背けた。

「おっさんはどうなの。まさかあんたの愛も永遠なわけ」

由紀也が紙袋を右手から左手に持ち替えつつ問う。

「俺がそんなこと言ったら吐くだろ」
「吐くね。胃液まで吐いて喉やられるわ」
「なら喉焼いて苦しめ」
「嘘だろ」
「そっくりそのままおまえに返すよ」
「何を仰る。俺の愛こそ永遠だっつの。あの人が他の誰かと指輪交換するようなことになったとしても関係なく、病めるときも健やかなるときも来世も宜しくねって指輪の代わりに首輪かけてやる心意気だから」

暫し沈黙し、同時に歩き出す。

「共通して、愛は永遠か。笑える」

大和が、ふっと息を漏らし、由紀也も頷く。

「あと共通してるのは、奏さんの不誠実な発言への怒りだ」
「違いない」
「なにが『永遠じゃないから価値がある』だ。愛なんて知りもしないくせに」
「帰ったら四人でボコるか」
「いいね。俺一番」
「ふざけるな年功序列だ」
「二人とも早く来いよ」

遠く前方から奏が叫ぶ。

「せっかく正装してんだからみんなで写真撮るよー」

弾ける笑顔が徐々に近づく。
楽しげに綻んだその表情が、愛の弾丸で崩れるまであと――。




fin.

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
驚くべきは、大和と由紀也が(団員とはいえ)他人の式に出てるっていうね。
まあ、団長に頼まれたんだろうけども。

 
| 小説 | comments(4) | 
Comment








きっと、大和&由紀也は、頼まれてもないボディーガードですよ、奏さんの(笑)
なにせ、正装ですから!!
from. 恵 | 2015/01/04 23:57 |
恵>
ああ!違いない!正装だもんね〜(o^□^o)
必要以上に睨み効かせてたことでしょう
from. 亜澄 | 2015/01/05 00:48 |
ゆっきーは、奏ちゃんに頼まれたら行きそうだけど、大和は行かなそうだよね。
蛍くんは自分とこだから参加だろうし、
伊吹くんは喜んで来てくれそうだよね(*^^*)
奏ちゃんは絶対行く!って言ってくれる♪
そんな奏ちゃんがすきー(*´∀`)

君の作品読んでると、色んな所から引用されてる文章が出てくるから、
そのものが気になってしまうじゃないか!
今回も聖書見たくなってしまったんだけど、実家にあるから読めない(ToT)

個人的には、「誰が~」までのやり取りが好きっす!!
ゆっきーの「呼ばないで~」って言うのと、「どこぞの馬の骨~」の台詞のとこ!
ニヤニヤしてた(笑)

奏ちゃんが永遠の愛を欲する日はくるかな?
from. 葉月 | 2015/01/28 18:20 |
葉月>
そんな感じ、ゆっきーは奏ちゃん言われて渋々。
大和も新郎新婦見て「誰やねん」と思いながら参加しておったことでしょう。
奏ちゃんはそうだね!行くー!って来てくれる。

奏ちゃんが英語喋ってた聖書の一文、あんな感じでした。(メール添付のあれ)
私ラブイズエターナルの破壊力にやられた。英語カッコいい。

あーいう、わちゃわちゃなやり取り好きよね。
私も大好きだ!ついグダグダやっちゃう。
由紀也の「呼ばないで」のとこは完全にイメージボイスの人で声妄想できてました♪

奏ちゃんが永遠の愛を欲する日、なんやかんやであっさり来そう(笑)
from. 亜澄 | 2015/01/29 07:32 |
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